| ブラシノライドという植物ホルモンも同じような働きをする。ジベレリンやブラシノライドとは違って微小管を縦方向に並べるホルモンがあります。エチレンとサイトカイニンです。特にエチレンの効果が顕著です。エチレンは果物の成熟を促すホルモンです。青いリンゴのそばに赤いリンゴを置いておくと、青いリンゴが赤くなるのが早くなる。緑色のバナナのそばに黄色いバナナを置いておくと緑色のバナナが黄色くなるのが早くなる。エチレンは果物を成熟させるホルモンとして有名ですが、それとは別に「細胞の伸長方向を制御する」という働きがあります。軸と平行な方向に並べて、それによってセルロースをそういう方向に並べて膨らんでいく。スーパーとか八百屋さんで、普通のモヤシよりも短くて太いモヤシを見つけることがあると思いますが。これはエチレンのそういう働きを利用して、エチレンを処理して、茎の肥大をもらたしたものです。同じ植物でも林の中に生えている木は細長いですが、1本立ちするとしっかりした幹で背丈が低くなってきます。エチレンは機械的な刺激、木を揺すぶるとか、触るとかすることで生産されます。林の中にいる場合は互いに皆で風除けになりあうものですからエチレン生成が起きないんですが、一本立ちにしますと、風は一人で受けることになってエチレンが出てくる。その結果、樹高の低い、風に耐えるようなものができてくる。園芸関係の本に書いていますが、室内で鉄砲百合を育てますと、光が弱いのでヒョロヒョロ大きくなる。これが蕾をつけると重みに耐えかねて転んでしまう。これを防ぐために若い頃から頭を撫ぜてやる。小さい時から毎朝撫ぜてやると、あまり長くならなくて丈夫になる。撫ぜたという機械的な刺激によってエチレンが出てくる。エチレンの働きで太らす。
こういう話をしますと「ジベレリンがたくさん入っている食べ物は何か?」と聞かれます。茎がこれから伸びる筍にはたくさん入っています。文献によるとサヤエンドウとかサヤインゲンにもたくさん入っている。新鮮な野菜にはたくさん入っていると思います。食べたジベレリンが我々の肥満防止に役に立つとは思わないですが、新鮮な生野菜は肥満防止には効くのではないかなと思っています。
どうもご静聴ありがとうございました。
|