日本植物生理学会
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2007 Vol. 48-7
Plant & Cell Physiology
2007 Vol.48-7

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皆さんはリンゴというとどのようなリンゴを思い浮かべますか?  ♪ 赤いリンゴに唇寄せて、黙ってみている青い空〜 ♪ と、並木路子の歌声で有名な歌の一節にあるように、日本では、童謡そして歌謡曲に登場するリンゴのほとんどが赤いリンゴです。しかし実際には、表紙の写真にあるように、世界には様々なリンゴが存在し、それらの大きさ、肉質、果皮色、糖・酸含有量などは非常に多様です。

リンゴの赤い色はアントシアニンという成分からなっています。リンゴが赤くなるためには樹の栄養状態や冷涼な気温などに加えて、紫外線が必要なことがわかっています。そこで、リンゴ生産者は、リンゴの果実をまわしたり、葉を除いたりして果実のすべての面に光を当てることで、果皮全体が均一に赤くなるよう工夫しています。

これまでに、リンゴ果実の着色にともなって、アントシアニンの合成にかかわる酵素遺伝子の転写が活性化されることがわかっています。この論文で、 Ban らは、酵素遺伝子の発現を調節している MYB 様転写因子( MdMYBA )の遺伝子の単離に成功しました。 MdMYBA はリンゴ果実の成熟した果皮において高いレベルで発現していることや、この遺伝子を人工的に導入したリンゴやタバコではアントシアニンの合成が誘導されることを明らかにしました。また、 MdMYBA は、従来から知られていたリンゴの赤い果皮色の選抜マーカー( BC226-STS )と染色体上で非常に近い位置にあることがわかり、この選抜マーカーの本体が MdMYBA である可能性を示しました。このようにリンゴの果皮においてアントシアニン生合成制御の鍵となる遺伝子の存在が明らかになりました。

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