日本植物生理学会
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2006 Vol. 47-9
Plant & Cell Physiology
2006 Vol.47-9

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シアノバクテリアの多くは運動することが知られている。その中で、光源に向かって近寄る運動性を 正の走光性 という。 走光性を示すためには、光を認識するシステムが必要であり、シアノバクテリア(Synechocystis PCC 6803 株)の正の走光性に関しては、光受容体として、 PixJ と呼ばれる 新規青色光受容体タンパク質が明らかになっている。通常、光受容体タンパク質には色素(この場合開環テトラピロール分子)が結合しており、光照射により構造変化が起きて、情報が伝わるとされる。

石塚らは新しく開発した遺伝子発現システムを用いて、好熱性シアノバクテリア(Thermosynechococcus elongatus BP-1 株)の光受容体である TePixJ の、テトラピロール色素が結合する GAF 領域を含む部分タンパク質をシアノバクテリアで発現させた。このタンパク質を単離精製して、光に対する特性や構造解析を行った。

表紙の写真はこのタンパク質の光照射による可逆的な変換を示している。黄色のタンパク質( Pb 型、左側チューブ)に青色光を照射すると赤色( Pg 型、右側チューブ)に変化し、赤色タンパク質に緑色光を照射すると、再びもとの黄色タンパク質に戻ることを表している。質量分析では、この色素がフィコシアノビリンとまったく同じ分子量を持つことがわかったが、変性させた TePixJ_GAF はフィコシアノビリンとは異なる分光特性を示したことから、 TePixJ が新しい光受容体タンパク質であることが示唆された。背景はフィトクロム様のシアノバクテリア光受容体「シアノバクテリオクロム」を多く持つ単細胞性シアノバクテリアである。

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