2.文化と生活の根源・イネ

松岡 始めに少しだけイネの紹介をします。この左の写真は、フィリピン・ルソン島の北部、バナウエのイネの棚田です (図2)。高低差1,000m以上のこの棚田は2000年以上前からあったと言われており、世界遺産にも登録されたものです。一方、右の写真は三重県紀和町の千枚田と呼ばれる棚田で、この美しい風景は観光地としても有名です。この2つの風景は非常によく似ており、これは日本もフィリピンもイネを栽培し主要な作物として生活を行ってきた、同じ文化の上に成り立っている国であると言えると思います。このように、日本を含めた東アジアの国々は米を主食とした文化を古くから営んでおり、イネはそれを支える最も重要な作物といえます。

このようにイネはアジアの国々にとって、文化の源であるである一方、我々が生きて生活するのに必須な作物でもあることは言うまでもありません (図3)。現在、世界人口、またアジアの人口は急激に増加しており、その結果、それを支える食料も急速に増加させる必要に迫られています。その食料の増収は具体的には、1年間で3,000万トンずつ増やす必要があると計算され、膨大な増収が必要となるわけです。

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