長谷部 こんにちは。基礎生物学研究所の長谷部です。今日は 「植物はどうして簡単に再生できるのか?」 というタイトルでお話したいのですが、研究をどういうふうに進めているのかという話を交えながら再生の問題についてお話したいと思います。どういうふうに研究を進めているかというプロセスを学んでいただいて、今後、お母さん、お父さんもいらっしゃるようですし、小中高、夏休みの自由研究をやらないといけない方もいそうですので、それに役立てていただければと思います。
私は自然科学研究機構基礎生物学研究所というところにいるんですが、そこはどういうところか (図1)。いかめしい名前です。漢字だけで10以上並んでいますが、国立の研究所です。大学の共同利用機関。日本中にたくさん大学があります。名古屋圏には名古屋大学、東京に行けば東京大学、京都に行けば京都大学、北海道では北海道大学といろいろあります。そういう大学で活発な研究がいろいろ行われているわけです。そして、大学と大学同士で研究はお互いに交流したり、議論したり、新しい方向性を考えたりしていくことが必要になってきます。そういう時、センターとなって大学と大学をつないだり、大学の先生が集まって何かをしたりする機関が必要ではないかということで30年前につくられた機関です。30年前ですからずいぶん昔です。お金もない時代でしたので大学にいろいろな研究設備がなかった。大学共同利用ということで、場所は名鉄で東岡崎をおりてすぐのところですが、そこにいろんな高い機械をおいて皆が使いにくるということで始まりました。だけど日本も30年たちますと裕福です。研究をするのにそんなに困らない。どこの大学でも立派な機械があります。そういう状況で、だんだん形が変わってきまして、今は考え方、科学の考え、方向性をどのようにしていったらいいかを議論するセンターとしての役割を担っている機関として機能していきたいと考えて活動しています。目標としては、科学というのは独創というのが大事でして、誰も考えたことがない。教科書に書いてあることを勉強するのが科学ではないわけです。教科書に書いてないことを探して教科書に書いてないことを明らかにして、教科書にそれを書き込む、それが科学者、研究者の仕事になるわけです。